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アメリカン・スリープオーバーの一のレビュー・感想・評価

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池袋新文芸坐で。
アメリカの田舎に暮らす思春期少年少女たちの一夜の群像劇。大人がほとんど介在せずにそれぞれのエピソードが進行するけれど、登場人物たちの欲望や機微を、彼らよりも大人の側に近い優しい視線で見守るような印象。"可能性は無限じゃない"とわかってしまった人間からの視線。つまり、ノスタルジーだと思う。ノスタルジーはとっても普遍的だから、原題が打ち出す神話のような象徴性を確かに感じた。劇中とエンドロールに流れるベイルートとマグネティック・フィールズの歌にもきちんと和訳がついていて良かったんだけど、見事にどちらもノスタルジックな歌詞だったよ。
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