こやち

FRANK ーフランクーのこやちのレビュー・感想・評価

FRANK ーフランクー(2014年製作の映画)
3.6
天才だけどお面を被って世界を遮断しているフランク。凡人だけど世界と繋がっていたいジミー。どこか少しずつ精神を病んでいる様なバンドメンバー。

ジミーの独走がフランクの才能までダメにしてしまうんじゃないかと苛つく。フランクも、孤高の天才ではいられない。やはり世界と繋がってみたい。受け入れられたいという思いもあってバンドは迷走していく。
SNSでどんどん注目されてスペシャルな自分になった気でいたのに、結局みんな野次馬で笑い者になってたっていう皮肉。

ステージでジミーの曲がダメ過ぎて倒れてしまうフランク、面白悲しい。そしてジミーがどこまでも凡人で切ない。フランクのお面がだんだんボロボロになっていく。ああ切ないなぁ。

ジミーがバンドを全部めちゃくちゃにしてしまった様にも思えたけれど…
綺麗なマイケル・ファスベンダーの顔が傷だらけで10円ハゲが痛々しい。それでも素顔で生きていけるんだね。フランクもジミーも前に進めたんだと思う。

「今作はイギリスのコメディアン、クリス・シーヴィの持ちネタの一つであったフランク・サイドボトムに着想を得た作品である。」ってwikiにあるけど、元々はミュージシャンで本当は音楽やっていたかったんだけど被り物してた人で、最期は悲しい終わり方をしたらしい。そのクリス・シーヴィーのドキュメンタリー映画がクラウドファンディングで製作された様です。『Being Frank: Chirs Sievey Story』コレは日本では観られないのかな。
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