TT

ネイバーズのTTのネタバレレビュー・内容・結末

ネイバーズ(2014年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

バカVSバカの全編下ネタの嵐で、面白かった。

キャスティングが素晴らしい。セス・ローゲンはいつものナチュラル演技なのでどうってことないが、その妻を演じるローズ・バーンの演技は、彼女のキャリアの中でも、ベストアクトといっても良い。フラタニティを追い出すために、女性とディープキスしたり、今作の白眉である母乳ギャグのといい、アホなことを最後までしっかりやっていて偉い。前からこの人、綺麗だし演技上手いのに、『28週後…』や『インシディアス』のようなジャンル映画から、『ブライズメイズ』のようなバカ映画にまで出てて、良い人だなとは思っていたが、今作でリスペクトが高まった。

対するフラタニティ側のリーダー演じるザック・エフロンも、以前はアイドル俳優でいけ好かない感じがあったが、この映画のバカ学生の演技で好感が持てた。そして、デイヴ・フランコのナンバー2的な存在感は良く、コメディ的なセンスに関しては、兄貴のジェームズ・フランコよりも上である。また、『キック・アス』のクリストファー・ミンツ=プラッセの無理やりDQNの恰好してるのとか可笑しかったし、途中「J・J・エイブラムスかよ」と言われてたフラタニティでいじられ役のメンバーの子も忘れ難い。

チ●コヌンチャクとか下ネタが続く中、夫婦の子育てから解放されて遊びたいとか、大学生の将来に対する不安から逃げるために、いつまでもバカをやり続けたいという心理もしっかり描かれていた。そこは、さすがジャド・アパトー一派だなと思う。

基本的には面白かったが、クライマックスが思いのほかあっさりだったのは残念。アメリカのティーンのパーティモノだと、『プロジェクトX』くらいのメチャクチャ感が欲しかった。あと、結論がみんな大人の階段登りましょうというのが悪いわけではないが、あれだけギャグが続いたので、ラストで観てるこっちに「あっかんべ」するくらいのギャグがあったらなと思う。個人的な案としては、Z・エフロンが仕掛けたエアバッグがまだ1個残っており、すべてが一件落着だなという感じで、セス・ローゲンが座ったら、またエアバッグで天井に吹き飛ぶというのはどうだろうか。
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