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落穂拾い・二年後のakrutmのレビュー・感想・評価

落穂拾い・二年後(2002年製作の映画)
3.8
前作『落穂拾い』の大きな反響を受けて、寄せられた手紙の主に会いに行ったり、前作の登場人物たちの2年後を取材したりする様子を描いた、アニエス・ヴァルダ監督のドキュメンタリー映画。

「もったいない」という言語化された明示的な概念を持たない文化の人々にとっても、もったいない精神は普遍であることを教えてくれる。『落穂拾い』の直後に続けて鑑賞すれば、もっと心に刺さっただろう。もったいない精神のシンボルとなったハート型のジャガイモも素敵。

あらためてこういう映画を見ると、アニエス・ヴァルダやっぱりいいなあと思う。それだけに、後半になって半ば強引にジャック・ドゥミの話が出てくるあたりは愛の深さを感じるとともに、彼女の複雑な胸中への同情も禁じ得ない。まだこの当時はジャック・ドゥミの本当の死因を明かしていなかったのだから。
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