原作は未読ですが、評判がよいので期待して。
物語の運びに無駄がなくてクライマックスまでは凄く面白かったです。
ふたりがバディになるための動機付けがヒロインへの恋心として描かれていて、物語の最後までその推進力に突き動かされるまま進んでく疾走感に満ちてました。
劇伴を手掛けるサカナクションの音楽にペンを乗せて進む、これぞ青春映画。
主人公ふたりを等価に描かず、作画担当中心に据えていくのは、漫画家稼業を短い時間の映像化する為には正解だと思いました。
週刊連載なんだからひたすら描くことが物語を進めていくのです。
ヒロイン小松さんの存在感の希薄さ、現実離れしたほどの可愛さ、演技の不安定さ。
普通のヒロインとしてはマイナスとして働く要素も、恋愛経験が無い高校生の目を通して脳内補正込みでの存在感がリアルに感じられて、個人的にはハマリ役でした。
と、
凄く楽しく見れていたので、クライマックスにある展開には乗れなくて残念。
原作もそうなのかもしれませんが、一つの命を失った上での成長をむざむざ破棄してしまっているような展開には、嫌悪感すら。
"編集者は漫画家の方に立つ"ってそういうことじゃないのでは。
そこからのエンディングもエンドロールも気が利いていたのですが、気持ちは離れてしまっていて入ってこないままでした。