片腕ファルコン

裁かれるは善人のみの片腕ファルコンのレビュー・感想・評価

裁かれるは善人のみ(2014年製作の映画)
3.0
『父、帰る』が苦手だ。内容あんまり覚えてないけどつまんなかったって事だけ覚えてます。そもそも2000年以降の制作で心から面白かったロシア映画見た事ないような。。

でも、この映画…何となく気になってたモヤモヤがでかくなってきたので見てきましたよ。。

まさにタイトルのまんま、そこに集約されすぎている。ネタバレじゃんという事にもなるが この映画は結果じゃなくて過程を…その真の意味を140分かけて僕らに見せつけてくる訳だ。ハリウッドじゃなかなか描けないでしょうね。

序盤妙に眠くなるのは何故だろう。裁判の用語を相当早口で説明されてお経のように眠くなる。そこを乗り越えるとかなり淡々とした人間ドラマが始まる訳だが意外とずっと見てられる。登場人物もかなり絞られていてありがたい。

権力をもった大きな組織に小さな家族は立ち向かう訳だ。本当だったら自由を勝ち取って感動を与えてfinするのが定石だろう。

この映画はどんどん歯車がかみ合わなくなりやがて組織に飲み込まれる救いのない映画。

それは暗示しているかのように、小さな家族を大自然が飲み込もうかのようにそびえ立っている。

それにしてもやっぱり140分はちょっと長い。せめて2時間でしょう。『恋人たち』ほど胸を締め付けられる事もなかった訳だし、揺さぶられる事もなかったけど最近見たロシア映画ではけっこう面白い方でした!