浅野公喜

VHSテープを巻き戻せ!の浅野公喜のレビュー・感想・評価

VHSテープを巻き戻せ!(2013年製作の映画)
4.3
平成初期生まれの自分が「ビデオに慣れ親しんだほぼ最後の年代じゃない?」と、この前ある方の部屋でビデオデッキを見て話していた時に言われ、確かにチャイルドの頃親と一緒にビデオ屋に行ったり、ビデオデッキによって巻き戻し中の音が違う事を思い出したり、今もビデオデッキが有る実家に帰る時はアマゾンでDVD化してない作品のビデオを買ってそこで観ているから一応親しみは有るな、なんて事をこのドキュメンタリーを観ながらあれこれ思い出しました。

VHSとべータ競争が取り上げられ、そして映画だけでなくエアロビクスやWindows95の教則ビデオ、子供が撮ったホームビデオまでが紹介され、ビデオのカバーを手掛けたイラストレーターの貴重なインタビューまでも収録されおり非常に内容は濃い(ついでにデビッド・ロック・ネルソンというおじ3のキャラも濃かった)。また、予算が有ればレンタルビデオ屋で働いていたというタラちゃん(タランティーノ監督)もインタビュー出来たのかな~なんて考えてしまいました。

押井監督等日本人も何人か出演していますが、カナダのマイナーカークション映画「復讐のモンスタートラック」が紹介されたり、「バスケットケース」や「新・死霊のはらわた」「デビルズゾーン」等を監督・プロデュースしていた方々が出演していた事が個人的に嬉しかったです。外国のマニアの方の部屋に大林監督「ハウス」のポスターが貼られているのにも注目。
浅野公喜

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