あつぼう

テロ、ライブのあつぼうのレビュー・感想・評価

テロ、ライブ(2013年製作の映画)
3.4
TV局からラジオ局へ左遷されたアナウンサーのユン。ラジオの放送中で脅迫電話を受け、いたずらと思い電話を切った瞬間にマポ大橋が爆破される。先ほどの脅迫電話の相手が犯人であり、この犯人との交渉を武器にユンはテレビ局復帰への足掛かりをつかもうとするが。

電話を通して犯人との会話を積み重ねていくけど、犯人の意図が分からない序盤は緊張感がすさまじかった。大統領の謝罪を求める犯人、テロに屈するわけにいかない政府関係者、視聴率がほしいテレビ局上層部、そしてテレビ復帰を目論むユン、様々な想いが交差してライブは進むけど、人間のエゴが邪魔をしてどんどん最悪の展開になっていくのが哀しいなぁ。

実際にこのような事件が起こった場合、韓国政府ってここまで薄情なのかなって思った。爆破された橋に取り残された人たちが人質になってるのに自分たちの立場だけを守ろうとする人間にはうんざりします。
テレビ局復帰の事だけを考えてたユンも、こんな上層部のやり方に嫌気がさして少しずつですが、人間味あふれる行動を取るようになるのは救い。

ラストに向かってとんでもない展開になっていくけど、緊張感も維持できて楽しめた映画でした。
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