Hondaカット

虐殺器官のHondaカットのレビュー・感想・評価

虐殺器官(2015年製作の映画)
3.9
78点。原作はSF史に残る傑作だと思っている。薄まっているが、内容も、その雰囲気もかなり忠実。正直、アニメとしてのクオリティは劇場大作としてはギリギリなセンなのは否めない。ただ、その強固な物語は、多少薄めても、TV的なアニメであっても、力強い。

SFの醍醐味は、現実と地続きである、技術が可能にする未来を体感できること。伊藤計劃は、その希望と絶望、夢と怖さ、どちらも平行で描き、いまの社会のあらゆる側面にフィードバックできた作家だった。

本当に惜しい稀有な才能を亡くしたと思う。彼がもう10年、20年生きてたら世の中は良い方に変わったと真剣に思う。研究者であり、預言者だった。原作読んでからの鑑賞か、鑑賞後に原作を読むのをオススメします。
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