もじゃ太郎

アイアムアヒーローのもじゃ太郎のレビュー・感想・評価

アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)
3.0
日本人が本気を出して作ったゾンビ映画といった印象。

ゾンビなんて絶対にありえないと思って見てしまうが、311以降、絶対神話が崩壊し、ディザスター映画やホラー映画のリアリティが増したように感じる。その象徴的な映画だと思った。

ホラー映画は低予算で作成されることも多いが、キャスト、特殊メイク、演出等にこだわりぬいた怖さがある。また、エンディングの虚しい感じと行く末を考えると泣ける。ゾンビ映画=怖さで評価されるなら100点満点あげたい。

ただ、比呂美ちゃん(有村架純)の変化の経緯、後半の空気的存在感によるら無駄遣い感が非常に疑問だった(原作を読めばわかるようだが未読)。また、映画を通して生きる活力というか、メッセージ性がないのが残念だった。

総じて、ホラー映画としては大変素晴らしいが、観る意義から考えると他の映画に劣ると思った。