Narmy

天空の蜂のNarmyのレビュー・感想・評価

天空の蜂(2015年製作の映画)
3.9
1995年8月8日、錦重工業㈱の工場で日本最大のヘリコプター“ビッグB”の納入式が行われる直前、“天空の蜂”と名乗るテロリストにヘリコプターを奪われる。
天空の蜂の要求は原子力発電所を全て破棄することで要求をのまなければ稼働中の原子炉にヘリコプターを爆弾ごと落とすというもの。
原子炉の上でホバリングを続けるビッグBだけど、その中には予定外にビッグBの設計者の息子が乗り込んでしまっていた、、

犯人もほぼ分かるし予想もできる為、始まりは2時間以上も観ていられるか不安なほどだったんだけど、進むにつれどんどん引き込まれ、結果面白かった。
心臓に悪いシーンもちらほらある(子供ネタには弱いので、、)ストーリーは最後まで緊迫感で押し潰されそう。

原発は本当に必要なのだろうか?ということと、そのことについて他人事に思っている多くの日本人に警鐘を鳴らすストーリー。
阪神大震災の後、もしこれが原発の地域に起きたなら、、これだけの予想は出来ていたのか、、東日本大震災の前に想定外を予想出来ていたという事実に無知な私はとても驚いた、、

きっと原作にはもっと深く書かれているんだろうけど、映画では私利私欲以外何故原発は必要なのかという明確な理由はえがかれていない。
今作のように予告されてもこんなにバタバタとし防ぐことが困難なのにピンポイントで突然狙われたら本当に防ぐことができるのだろうか、、
本テーマとは別の部分に焦点をそらし、原発そのものについては問題提起されるだけなのだけど、観終わった後は嫌でも考えさせられる。

原発に携わる人々の二次的苦悩を目の当たりにし、また警察官や自衛隊の任務は死と隣り合わせだということをあらためて実感する。
ただ夫婦の問題とか親子の問題のあたりは、ちょっと大袈裟な感じが、、
臨月の妻をおいて出張、、ここまで責められることかな、、
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