71点。（レビューはvol.1の続き）vol.1よりはシリアスな話になっていくvol.2。とはいえ4時間の一本の作品と考えたらバランスとしてはブラックジョークやウィットに富んだ見易い作品だと言える。
映画では「ある極端な例」を見せてそこに潜む普遍性を描く場合が多い。この主人公ジョーもまさに【極端な例】であって、この中のジョーの話だけをとって愛と性は反比例だとか、心が満たされたら身体も安定するとか、言っているわけではないと思う。
こういう極端な場合において滲み出てくるのは滑稽すぎる人間の本性。それをトリアーは描き、作り上げ考察しているのだろう。結局は人間にはグレーゾーンや二面性がたくさんあって、性にまつわるとそれがより滑稽に見えやすいということなのかもなぁ。そう考えるとラストも納得がいく。
単体として考えたらvol.1の方が好み。２つ合わせて一本と考えると75点。
