近年見た映画の中でこの作品が一番のトラウマ。
「野蛮」が次々出てくる。
熊も、先住民も、白人も、自然も。
全てが主人公をどん底に落とす。これだけの絶望の中で、生きようと思うのが不思議。その気力はどこから出てくるのか。
ディカプリオがこの作品で初めて主演男優賞を取ったそうだけど、それは良いんだけど、素直に「良い映画だった」とは言えない。ディカプリオが好きだからこそ、ここまで過酷な撮影しないと賞をもらえない人ではないと思うから。
ただ、映画の完成度としてはものすごく高いと思う。終始圧倒されて、隙がない。
ずっとしんどくて、ショッキングな映像が続くけど、私が一番ゾッとするのが、なぜか亡くなった先住民の妻を回想するシーン。
毎回格言のようなことを呟いているのだけど、そのシーンだけ静かでスローモーションで、先住民の言語がまるで呪いかのように聞こえる。
復讐は果たしたが、救われない気分になった。
その後何度も、後味悪かったな・・・と思い返す作品。
