このレビューはネタバレを含みます
家族に見せる為にまた見た。
やっぱり良い。言葉が心に刺さる。比喩じゃなく、本当に刺してくる。
岡田麿里さん脚本の作品をいくつか見ているけど、この映画が一番自分に響く。
この人は言葉の力を使える人だ。言葉を武器にしたり、薬にしたりできる人。
一番最初に見たときは、親の不倫目撃シーンから始まるアニメ映画ってどんなん！？てびっくりしたけど、ほんとに現実をずっと描く。物語的に、安易にご都合主義にしないところが特徴かな。
クラスの子の反応も、野球部のやり取りもリアルだし、ちゃんと個性が出ている。この人の役割はこうだからこのポジションというのが分かりすく、みんな自分で居場所を分かっている感じ。先生もすごく良い。
やっぱり何度見ても、順が歌いながら母親の横を通るシーンがものすごくぐっとくる。いつもここで泣く。歌なら本音を言えるって本当かも。
「思ってることは言葉に出さないと分からない」
でも、言葉で人を傷付けることもある。
だから言葉はちゃんと選んで言う必要がある。
目に見えないからって、言葉で人を傷付けることって軽視されがちだから。
私も言いたくて言えなかったことが数え切れないほどあるから、つい自分と重ねて見てしまう。
それだけじゃなくて、素直になることや曖昧なまま決断を放置しないなど、ハッとすること、学べることがいくつもある映画だなと思う。
学生の青春ものだと思わず、全日本人におすすめしたい映画。
20241023
