やし

隠し剣 鬼の爪のやしのレビュー・感想・評価

隠し剣 鬼の爪(2004年製作の映画)
4.0
「ご命令ならば、仕方ありましね」


これにて本作、『たそがれ清兵衛』、『武士の一分』と、藤沢周平の時代劇三部作を全て鑑賞。

どれもハズレなし!お見事!
山田洋次監督素晴らしかったです。

主人公のキャラクター性、男女の関係性、果たし合いの命を受けることや、その他『たそがれ清兵衛』に酷似しているため、既視感が感動をやや薄めてしまったきらいはあるけど、観る順番が異なっていれば、また、本作だけを観ていれば、更に評価したい作品ではあった。

完成度や好みで言えば、『たそがれ』が上をいくが、それ同様、一気に観てしまった。
永瀬正敏さん好きだなー。

耳慣れないハズの東北弁がなんとも心地良く、その方言が逆に当時の綺麗な礼儀作法を際立たせ、彼らの働きっぷりに心が洗われた。


家老が自分の(愚かな)行動を悪ぶれず、恥とも思わずに堂々と口にするのも呆れを通り越して清々しいなw

〈侍走りvs英国式走り〉の徒競走も新鮮で面白かったw


時代劇が苦手な人にも(かくいう自分も)オススメできる珠玉の邦画でした。
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