RYUYA

肖像のRYUYAのレビュー・感想・評価

肖像(1948年製作の映画)
4.0
不動産ブローカーの男は、借家の画家一家を追い出すため、隣家に愛人と共に暮らし始める。
画家一家は愛人をブローカーの娘と勘違いし、「お嬢さん」と愛称し、皆優しく接する。
家長である迷走中の画家は彼女をモデルに肖像画を描きたいと申し出て、定期的に家に出向くことになるが、彼女の心は嘘の自分と本当の自分の狭間で揺れ動き...

という話。筋書きだけでこの秀逸さ。脚本・黒澤明。さすが。
そして、この人間の本質に迫るストーリーを、意外にも軽やかに撮り上げた木下恵介もさすが。
まさにドリームチーム。


...完成した肖像画は新聞にも載るような話題性で、ラストシーンは美術館へ。
そのカットの連なり、編集のタイミング、群衆、カメラの動き、そしてラストカット...
完璧だった。クソ最高。
RYUYA

RYUYA