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フィフティ・シェイズ・オブ・グレイのmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.4
3部作×4シリーズ、グルグルローテーション。
1周目③。『フィフティシェイズ〜』。

男に縁のなかった美女が、大富豪の、経営者の、イケメンの、、、、“支配者”の虜にされる。

この支配者の、裏側に潜む、密かな“嗜好”。
彼と結ばれるためには、関係を秘密にし、彼に求められること、起きることに従わでばならない。

つまり、物理的に関係を築くための“守秘義務契約”と“本契約”を取り交わさでばならない。

明らかに一般的な恋愛や人間関係から逸脱している。
恋愛はしない、他人とは寝ない、情に流されたりしない、、、ただ快楽のために、その快楽の上に成り立たたんとする2人の関係。

どこか想像する華やかで暖かで楽しい恋愛と違う。それどころか、新しい世界なのか、歪んだ“癖”なのかすらもわからない。

いわゆる元々が“うぶ”な彼女に起きる、経験したことも、見聞きしたことすらない体験がそこにある。

なぜ“支配者”なのか、なぜ“罰”を与えたいのか、彼の中にあるものは何なのか。
この彼の中に潜む“何か”に疑問を感じながら、どこかで受け入れがたい思いもありながら。

彼もその“何か”を曝け出すことに躊躇いながら、どこかで受け入れてくれると信じながら。

それでも何故だか惹かれ合う2人。求め合う2人。

しかしながら、普遍的で一般的なそれとは違うルール、周りと明らかに違う関係性による2人だけの閉塞感。
それは2人だけの特別で、格別な世界と行為ではあり、快楽であるものの、それと同時に何か別のことが曝け出される。

官能的であり、叙情的であり、衝撃的であるシリーズ。

個人的にはこの“癖”には共感はできないが、本当の、あまり人には言いたくない自分の“とある面”を曝け出すことに躊躇いがあったり、“守秘義務”を課したい気持ちには共感をしてしまう。

絶対に他に漏れない保証があるならば、人には見せれない自分の面を、むしろ自分すら知らない自分が出てくるかも知れない。

そういう意味でも、ドキドキモヤモヤするシリーズ。
そして、美男美女だからシネマとして映像化が成り立ってる気もしないでもない。


F:1767
M:38730
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