世界一キライなあなたにのふのネタバレレビュー・内容・結末

いわゆる王道ラブストーリー、から、少しひねくれたこの作品。

【死】を題材に恋愛を絡めてくるものは数多くある。けど、迎えたくない死、でなく、迎えたい死を題材にする事はなかなかないシチュエーション。


死を待ち、自分の殻にこもるウィルが、ルイーザの素直さに徐々に打ち解けていく姿に観ている側もすごく嬉しくなる。

動けていた自分と五体不満足の自分とのギャップへの苦しみは私には分からないけれど、人生を謳歌していたからこそこのギャップの差が激しくて、死を望んだんだと思う。

そのギャップを、ルイーザの愛で覆せたはずだけど、そんなルイーザの愛に全力で応えられない自分がまた重荷だったんだと。

彼女を全力で好きだったから、元カレ以上にルイーザの好きな物を知っていたし、死を選んだ。この最期を観た時、本当にそうなってしまったのかすごく混乱した。どこかで、本当は死んでないんじゃないかって。

完全なハッピーエンドではなかったけれど、一つのハッピーエンドの形だったのかな、と。もやもやするけど、全体的に愛に溢れてて好きな作品。