逃げるし恥だし役立たず

レフト・ビハインドの逃げるし恥だし役立たずのレビュー・感想・評価

レフト・ビハインド(2014年製作の映画)
2.5
世界中で数百万の人々が突如消失すると云う未曽有の非常事態が発生する中、必死に其の危機に立ち向かうレイフォード・スティール(ニコラス・ケイジ)とキャメロン・ウィリアムズ(チャド・マイケル・マーレイ)、クローイ・スティール(キャシー・トムソン)を描いたパニックサスペンス映画。本編で終わるのであれば駄作、続編への序章であれば評価が変わる作品。
聖書における"携挙"を描いた世界的ベストセラーを実写化したパニックアクションで、突如として数百万もの人間が消えてしまい世界的にパニックに陥る状況を描いているが結局、地上との連絡がつかなくなった旅客機パイロットが決死の生還を果たそうとする局地的な群像劇に本編は収束されてしまう。神の意思が招いた原因不明の怪奇現象と考えれば、CAのハティー・ダーハム(ニッキー・ウィーラン)などの無駄が多いストーリーの割に設定説明が不足している事も許容できる。全体的にしっかりと映画になっており、飛行機という密室が舞台の如何にもクセのある乗客たちの群像劇やラストの即席飛行場での着陸シーンも面白い。
放置された人間消失に関する謎解きを続編で行うと云う前提になるが、まあ落ち目のニコラス・ケイジのおかげで割を喰った感があり、此の手の作品が得意なトム・ハンクス主演で金を掛けて再演出すれば違った印象の作品になったと思う。