このレビューはネタバレを含みます
ラストが胸千切れそうに、切なかった。
自分の息子が人殺しになってしまった。
確かに、犯人の作った歌なんて、犯人の父親が歌っている歌なんて…裏側を知ってしまったらショックだ…。
というか、私お墓のシーンまで息子が犯人だったと気付かなかったよ…。
確かにサムの荒れ具合はすごかったし、マスコミに追われるのも当たり前だよね.
ライブBARでフォークギター弾き語りをして、それが出会いになるっていうのは海外では良くあることなのかな?
はじまりのうたもそんな出会いだったね。
だけど、BARでバンドと観客とマスターが一体となって盛り上がっているシーンは、こちらもとっても楽しくなってしまったシーンだ。
それから、度々出てくるカメラワークが好き。時間と空間か繋がっている…旨が踊る。
ビリー・クラダップ、スーツできめたビジネスマンスタイルも、ホームレス同然のボロボロなスタイルも、バンドで生き生きと歌う姿も、そして最後ギター一本で歌う姿も、どれもかっこいいな…。
音楽を楽しんでいるサムの笑顔と、事件を起こした息子を思う苦しみ。
犯人の父親として、この人生は生きていかなくてはならなくて、ハッピーに生きていけるわけがない。罪悪感を背負って生きていかなくてはならなくて、そんなサムにとって音楽は逃げでもあり、癒しでもあったのだろう。
これは名作。心にズシンときた。