逃げるし恥だし役立たず

決斗!一対三の逃げるし恥だし役立たずのレビュー・感想・評価

決斗!一対三(1952年製作の映画)
2.5
アメリカ西部開拓時代のガンマンで博徒、アウトローであったジョン・ウェズリー・ハーディンの自伝に基づいて映画化された作品。
刑務所の門からウェス(ロック・ハドソン)が出所してくるオープニングより獄中記を新聞社に持ち込み回想シーンとなる。青年期のウェスが牧場経営を夢見ながらガンマンとして決闘や殺人を繰り返し、テキサスレンジャーに逮捕されるまでが回想として描かれる。回想から回想開けの展開もテンポ良く酒場でのラストまで場面を繋いでいる。南北戦争の回想や砂塵の中での決闘などの演出も娯楽映画として見事。
ウェスは実在のアウトローだが、劇中の彼の殺人行為は正当防衛として描かれている。おそらくはフィクションなのだろう。カッコよく描かれ過ぎている気もするが、娯楽西部劇として見る分には問題ない。ただし、邦題にある一対三の決闘シーンは実質的には存在しない。最初の殺人から三兄弟につけ狙われるが決戦は個別となる。ヒロインはメアリー・キャッスルでなくジュリア・アダムスだが、時間の関係か色恋の情感は省かれているのが非常に残念。