Kuri

駆込み女と駆出し男のKuriのレビュー・感想・評価

駆込み女と駆出し男(2015年製作の映画)
3.7
宇多丸さんの映画評をきいて、これは見逃せないと思い、鑑賞。初原田監督作品です。

時代劇に慣れない自分には冒頭の会話がほとんど聞き取れなくて、まずい!と思いましたが、多分にこれは狙い通りなんでしょう。観ているうちに時代背景や言葉使いは徐々に理解できるようになってきて問題なく引き込まれました。

画面全体が安っぽく見えないように作り込まれていることがなによりの成功要因。劇中の時代でもそうですが、倹約を強要される時代だけどキチンとかけるところにはかけて作るって批評性が観ていると伝わってくる、これはプロの仕事ですよね。

軽妙でいても主役がはれる大泉さんの存在感があってこそ成り立つ興行であるのはもちろんですが、
色気を漂わせずにはいられない満島さんと、不器用でまっすぐな可愛らしさを演じきる戸田さんのヒロインバディの組み合わせも上手くいってて、2時間半近い長丁場でももっと観ていたい気にさせられました。

高尚な芸術作品ではなく、劇場でも時たま笑いが弾けるような、ちゃんと笑えるコメディになってるのが偉いよ。
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