よつゆ

オデッセイのよつゆのレビュー・感想・評価

オデッセイ(2015年製作の映画)
4.3
火星に唯一人取り残された、世界一、或いは宇宙一孤独な男の物語。
しかし本作はただのSFサバイバル映画ではない。
個人間の憎しみ、はたまた国家間のプライド、無駄とも思える争いを超えたドラマがある。
一人の男を救うため、現実ではここまでできるだろうか。
そう考えてしまう。
こうであって欲しいと願うばかり。

火星での生活と地球での救出作戦の同時進行がとても分かりやすく、とても見やすく、ノイズなくマッド・デイモン演じる主人公に感情移入できる。

やはりマッド・デイモンがMVPか。
冒頭から饒舌で陽気なキャラクターを分かりやすく演じ、それがその後の火星生活を描くにあたり大事な役割を果たすことをそれとなく示している。
彼は火星に唯一人取り残されてもカメラに陽気に喋りかけ続け、冗談や皮肉で観客を笑わせてくれ、不思議な気持ちにさせてくれる。

シリアスでハラハラしつつも笑いのある、とてもバランスの良い映画。
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