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おみおくりの作法のものレビュー・感想・評価

おみおくりの作法(2013年製作の映画)
3.0
ジョン・メイの丁寧すぎる仕事ぶりに、私は『お節介すぎる。善意の押しつけだ。家族も来ないような人には相応の理由があるんだから、ほっておけば良いんだ。』と最初は思いました。
(私もストークの娘と似たような育ちで、酒癖の悪かった父親とは仲違いしたまま死別しているので、特に娘さんとのやり取りの場面は、自分が責められているような感覚に陥りました。)
でも、ジョン・メイは愚直に自らの職務を全うしてるだけ。彼にとって、亡くなった人と最後の別れをするのは『当たり前』の事で、生前どんな人であろうと、自分の管轄内で亡くなったからには、できる限りの見送りをするのが人としての礼儀であり、自らに課せられた責任なのだと思っているのでしょう。
折り目正しく、愚直な彼が、段々と好ましく思えてきました。

ラストは何とも皮肉めいていて、やり切れないなあ...と思っていたら、最後の最後でほっこりしました。良かった。
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