不死身の体と驚異的な身体能力を持つ異色のアメコミキャラ『デッドプール』の誕生と活躍を描く、ブラックコメディ的ヒーローアクション映画。
むず痒いところを掻いてくれるような、なんとも爽快で痛快な内容。R指定というのもあってアクションや描写に関しては結構やりたい放題。それがなかなか気持ちいいんだけど、エグいのが苦手な人は少しだけご用心という感じ。この映画の魅力はなんと言っても主演のライアン・レイノルズ、そして彼が演じるデッドプールの存在。とにかくしゃべるしゃべる。これまでのアメコミヒーロー映画にはなかったような技法、所謂「第四の壁」を壊して観客側にも気軽に話しかけてくるという。製作側の話とかバラしちゃうあたりもなかなか新鮮。更には他の映画や俳優を皮肉ったり、時にはライアン・レイノルズ自身の自虐ネタもあったりと本当になんでもあり。ここに関しては元ネタをピンポイントで知っていないと笑えない箇所もあるかも。同じ系列である『X-MEN』シリーズを見てる身としては、そっちのイジリ方とかも本当におもしろかったりして。プロフェッサーはスチュワートかマカヴォイかってなくだり、これは秀逸すぎる。ストーリー的な繋がりはなく、そっちを見てなくてもちゃんと楽しめるあたりも上手いなと。
アクション満載でラブストーリーも少々。ヒーローモノというジャンルに一石を投じるエンターテイメント作品。マーベル映画にお馴染みのエンドロール後も勿論お見逃しなく。
