野心に満ち溢れた若い青年と、その上司の若く美しい妻との忍ぶ恋を、ちんたらちんたら描く。
上司に、今は亡きAlan Rickman。その年の離れた妻に、Rebecca Hall。
Alan Rickmanの、寛容さと内に秘めた嫉妬心を両立させた演技は非常に素晴らしかった。
が、ストーリーは、年頃の男女が長期に渡りプラトニックな愛を守り続けるという、全く現実味のないつまらん展開だった。
Patrice Leconteはずっと、大人の秘めた愛や抑えきれない欲望を情感たっぷりに描いてきたように思うけど、どうしたのだろう。年取ると中学生みたいな恋愛ごっこに理想を見出すのか。
しかも舞台がドイツなのに全編British Englishという違和感。
さらに第一次世界大戦を背景にしながら、登場人物皆さして戦争に関心もないという不自然さ。幼稚さ。
残念。