逃げるし恥だし役立たず

ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンスの逃げるし恥だし役立たずのレビュー・感想・評価

2.5
第75回記念大会の闘技場から救出されたカットニスが辿り着いたのは、反政府派が潜伏する第13地区の地下基地だった。独裁国家パネムへの革命運動のシンボルとなった彼女の苦悩と葛藤を描いたサバイバルアクション。本作は三部作の完結編二部作の前編。
カットニス(ジェニファー・ローレンス)が第75回記念大会で捕虜となったピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)を仲間達と救出して革命の準備を行うストーリーで、前作や前々作と異なりハンガーゲームが舞台ではなく、荒廃した第13地区や第8地区が舞台となり映像や演出が一転する。だが出来の悪いフレンチのコース料理の様に、本題に入る迄に時間がかかり過ぎるのが此のシリーズの欠点で、本作でもカットニスの態度が煮え切らずにラストを迎えてしまう。次作で完結出来るのか一抹の不安が残る。そもそもカットニス自身には意思も思想もなく、ハンガーゲームもピータとの恋愛においても全てが用意されていて、其れに従うように強制されて結果すらも既に決定されていた。彼女には誰かのゲームの駒になるだけの存在意義しかない。そのカットニスがリーダーになる事には甚だ疑問であり、最初から社会に不信感を持っていたピータや反体制を声高々にしたジョアンナ(ジェナ・マローン)の方が適任だと思うのだが。
アルプスの少女ハイジのクララって位になかなか立ち上がらない…いまさら普通の女の子に戻りたいとかはナシで