はと

エレファント・ソングのはとのネタバレレビュー・内容・結末

エレファント・ソング(2014年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

予備知識なしで見始めたので、サイコスリラー?と思わせておいて、切なくて悲しくて優しい映画だった。 愛を渇望した青年の静かな叫び。

それぞれの人物の印象が中盤から少しずつ変わる。ヒントや隠喩もかなり思わせぶりに散りばめられている。

ラストのローレンス医師の言葉が切ない。感受性の鋭さが狂気へ、求めても手に入らない愛情が絶望へ。でも、彼は本来、聡明かつ魅力的な青年で、看護師長もローレンス医師も彼を大切に思っていたのだと思う。 もっと違う人生を選べたはずの人なのに…、と思えてとても胸が痛む。

こういう狂気と悲しみをまとった複雑な役って、俳優さんは好きだろうな。グザヴィエ・ドランがすごく前のめりで演じている感じが伝わった。とても良い会話劇。
はと

はと