佐野和宏のショーケンのような渋さ、妻役の岸加奈子のピンク映画とは思えないレベルの美しさが堪能できるものの、肝心のお話が詰まらないので飽きてくる。
エロシーンも悪い意味で真面目で、岸加奈子の屋外セックスとかは楽しめるけれど、この手のお客が期待している「組織から逃亡している夫婦の妻を敵が拉致し、犯す」という鉄板のシチュエーションをやらないため(そういう定石を外すのは嫌いではないけど)物足りないのも事実。
「自分の意思を若い人たちに託す」という森崎東映画のようなシチュエーションのエンディングは好きだけど、託す奴が馬鹿すぎて不安になる。