もはや実写と見間違うばかりの海原の描写に息を呑みます。島を囲む環境としての海だけでなく、モアナと心を通わすキャラクターとして海の描写は新鮮です。
ココナッツのカカモラ海賊登場の際には、まさかのMADMAX 怒りのデスロードや、命の女神テ・フィティにはもののけ姫のオマージュもみられました。(デイダラボッチと、今作の命の女神にみられる自然観の違いは比較してみると面白い)
不穏の影が覆い始める島を救う為に船で海原へ漕ぎ出す旅は、元来は渡来民族であった自身のルーツを辿る事となります。機会あればポリネシア神話も勉強してみたいです。
主題歌である「How Far I'll Go」はまさしく珠玉で、モアナの海への想いと重なり、心に響きました。
「心の声に耳を澄ませて、本能に従え!」
そんなテーマを感じました。
本編前の短編アニメ『インナー・ワーキング』と重ねても、同じテーマが浮かび上がるのが巧妙です。