2014.11.30 @ WOWOWシネマ
(原題：Breath In)
前作"Like Crazy (邦題：今日、キミに会えたら)"が若気の至りで起こしたことで、恋に恋にしたまま大人になり、その過程で現実を知っていく儚さを、叙情的に描いた良作であるにも関わらず、華麗にDVDスルー。今作も劇場公開予定がなかったところをWOWOWさんがピックアップしてくれた！
ホームステイ先のお父さんとの不倫という昼ドラっぽいストーリーではあるけど、予告編同様に物憂げなトーンの映像と音楽の繊細さで語る高いクオリティによって洗礼されていて面白かった。惹かれ合いながらも遠ざけているのに、楽器を演奏する姿に互いに求めていたものを見出して、気持ちが抑えきれなくなる様子がとても瑞々しい。観ているこっちまでダメだと分かっていながら、裏切られる側より裏切る側に共感してしまうのがドレイク・ドレマス監督の手腕だし、この映画のなんとも言えない魅力。監督のミューズであるフェリシティ・ジョーンズが聡明で力強いけど孤独で、相手役のガイ・ピアースが女々しくて情けないけど、いつの間にか髭面メガネがセクシーなおっさんでともに素晴らしかった。エンディングはもう少し強烈かと思ってたから拍子抜けしたけど、伏線がしっかりあって示唆的であってよかったです。
