Kuri

幕が上がるのKuriのレビュー・感想・評価

幕が上がる(2015年製作の映画)
3.6
ももいろクローバーZの今までの歩みをなんとなく知っているくらいなんですが、
うんうん、けっこう楽しく観れました。好感触。

なにより
アイドル映画ゆえの"演技で配役できないジレンマ'の解決法が秀逸。

とにかく黒木華さんの圧倒的な演技!と存在感!!が中盤以降の物語をひとり背負っているのですが、
それだけに終盤での"彼女の不在"が物語を一気に不安定にしてしまうのです。

普通はマイナスなことだけど、
彼女らが抱える不安をそのまま観客に共有させやすくしてるし
そこから最後の盛り上がりへの助走になっていると思うのです。

もちろん、ももクロが常に匂わせてる"ひとりの不在"に繋がるファンサービスにもなってるんですよね。

そもそも"黒木華さんの不在"への引き金が、
"必至で頑張っている姿が誰かの背中を押す"、っていう現代アイドル論にもなっているし。

アイドル映画としてよくできてると思います。

ただ、
最後の有名人ネタ連発はつまらないことこの上なし!
ももクロファンでも嬉しくないだろうし、不快です。

それでも全体を通しては好感触を持ってしまうし、
なんとなくで捉えてたももクロのことがはっきりと好きになりました。
Kuri

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