85点。怪演ジェイク・ギレンホール！気持ち悪いのに意志も行動もハッキリしている変人を見事に演じていた。決して共感できる主人公ではなく倫理的にはかなりNGなキャラクター。それなのに物語から目が離せない。
台詞の少しずつの変化と少ない情報量のみでこの男がどういう男なのか分かるし、その発言や行動がたとえNGでも、観ている我々が爽快さすらも感じれるような絶妙な脚本。さすがアカデミー賞脚本賞ノミネート。
『タクシードライバー』の再来と言われているけど、ちょっと違った。あそこまでの狂気ではない。ただ、実際に周りにも居そうなというか、僕ら自身の中にも少しだけ踏み外してしまうとああなってしまうような、【地続きの狂気】な分、より恐ろしいのかもしれない。
カメラのフレームを通して彼がみて興奮したものと、この映画のフレームを通して我々がみて興奮したものと、何が違うのか。
