Narmy

スノーデンのNarmyのレビュー・感想・評価

スノーデン(2016年製作の映画)
4.0
かなりの衝撃作品。
世界中に恐怖を与えたスノーデンのNSAやCIAに対する内部告発はもちろん知っていたし、その後に出た本もしっかり買ってはいたんだけど(でも未読笑)、なぜだか進んで手に取ることはなく、詳しく知ろうとすることもないままだった。

今作は2004年から2013年までを実話に基づきえがいた作品で2013年、内部告発の準備を始める香港のホテルからストーリーは始まる。
その後2004年からはスノーデンの目を通し、仕事に彼女との日常に揺れ動く心を追いながら〝その日〟を後追いする。

〝その日〟現れたのはルービックキューブを片手で動かしながら余裕にみえる表情のスノーデン、このシーンは何故か印象に残り、その後なるほどな~となった♪

この作品ではスノーデンがどのようなポリシーを持って生きてきたのか、どのような上司や仲間と接触してきたのか、彼女はどんな人なのかなど、何故スノーデンがこのような行動に出たのか、もしくは出れたのかが理解し易くえがかれる。

突発的な行動ではなく、長年葛藤してきた結果だということ。

情報を得ることは確かに必要なことでもあり、当初の目的はテロを防ぐためだけだったのかもしれないけど、人は特別な力を得てしまうとそれをどこまで使うか、どう使うかということの線引きが甘くなりだんだんエスカレートする。
ただ、これは明らかに倫理に反している。
仲間や他の人を巻き込むことになる為、この作品自体はつくられた部分も多々あるだろうけど、それでも大筋はこれなのだろう。
自分もスパイ系の映画は大好きでコメディだとしょ~もない情報を秘密裏に得たりしてるシーンは面白く楽しいんだけど、実際に起こっていたとなると話は全然違う。

ラスト、自然な流れの中、切り替わるシーンは秀逸。
やっぱりこれは現実だったんだと我にかえり、恐怖が一気に押し寄せる。
心の声に従うって出来そうで出来ない。
簡単ではないけど、そうすべきなんだろうな、、
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