スガシュウヘイ

スノーデンのスガシュウヘイのネタバレレビュー・内容・結末

スノーデン(2016年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

アメリカが国家的に国民を監視しているという事実を暴露したエドワード・スノーデンの実話。

スノーデンもまた、多くの偉人と同様ズバ抜けた天才だ。制限時間8時間の問題を38分で解いてしまうシーンはよかった。

お気に入りの演出は、世界中の人がネットワークで繋がっていく映像が、徐々に瞳の網膜の映像へと切り替わっていくところ。すべてのデータが、誰かの目の中に収まってしまう様を表現しているようで、象徴的だ。


ところで、今やGAFAと呼ばれる巨大プラットフォーマーが、個人の趣味や購買記録、年齢、行動範囲、交友関係にいたるまでデータを収集し利用できてしまう時代。政府がやったように秘密裏に集めなくても、サービスを利用する個人が勝手に自分のデータを提供している。
「データ独占はけしからん」と言ってるのはむしろ国家のほうだ。

中国では、アリババが支配するゴマ信用が幅を効かせている。そしてゴマ信用の点数が、人間の価値になってしまった。しかし、それだってある意味便利なシステムだ。


我々にしたって、Googleで検索し、Facebookを閲覧し、ツイッターに投稿し、Amazonで購入している。データを収集されていると知ってはいても、もう止められない。便利だから。
もういいや、勝手に使ってくれ。私のデータなんて所詮大したことないし。

監視されたくないなんて言ってたら何もできん。時代は刻々と変わっていく。
ごめんね、スノーデン。

でも、君がやったことは間違いではなかったと、私も思うよ。


公開:2016年(米)
監督:オリバー・ストーン(『プラトーン』『7月4日に生まれて』)
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット