現実逃避帰国準備

スノーデンの現実逃避帰国準備のレビュー・感想・評価

スノーデン(2016年製作の映画)
3.5
スノーデンの事は、ニュースの見出しの「CIA・NSAによる膨大な個人情報監視の暴露」という事しか知らなかった。”膨大な”というのが、どの程度なのか、どのように通話やメールを監視できたのか、この映画を観て良く分かった。

プライバシーの侵害も甚だしいって事と、日本政府が本当にナイーブ(甘ちゃんで騙されやすい)という事と、スノーデンが、エリートの道を蹴ってまで正義を貫いたという事実が良く分かった。映画としてもドキドキ面白かった。ドキュメンタリーも観たい。

スポイラーアラート↓



日本に住んでたとは知らなかった。同盟を組んでるうちはいいけど、アメリカが敵になったら、武力以前に、『トランセンデンス』の様に、コンピューターネットワークの占拠で、日本のライフラインもイチコロなんだなあ。

マイクロチップを持ち出す所と、逃亡過程でドキドキした。

隠れ家で、弁護士がスノーデンに「You are not alone.」というところで、ちょっと感動した。世界中にサポーターがいるんだなあ。

エリートの職、未来、恋人、家族を失う事になると分かってて、自ら逃亡生活を選び、いつアメリカに送還され、最悪トランプが言う死刑になるかもしれないという”Fear”と共に、今まさにロシアで暮らしている事を考えると、なんとも言えない気持ちになる。彼は、悪の道のまま生きるより、正義を選んだ。NSAは『スターウォーズ』のダークサイドだね。最後、拍手喝采で世界が彼に賛同している。正義は勝つ!と信じたい。彼の暴露のお陰でアメリカ政府の悪がいろいろ改善されたけど、悪はいつの時代もまた蘇るからこの戦いはエンドレスだね。

『ダイバージェント』のシャイリーン・ウッドリーが出てた!ガールフレンドのリンゼイがロシアへ追いかけて行ったと聞いて嬉しくなった。カメオで出演したスノーデン本人が、「Happyだ。なぜなら正しいと思った事をしたから。」と言ってるシーンが、心にしみる。

5/28/2020