コーディー

アバウト・レイ 16歳の決断のコーディーのレビュー・感想・評価

アバウト・レイ 16歳の決断(2015年製作の映画)
3.6
最愛の娘が息子になる。
とうにわかってはいても愛ゆえの葛藤が母を今一度躊躇わせる。一刻も早く男になりたいレイと焦らず長い目で彼の幸せを祈る母、そしてレズビアンの祖母とそのパートナー3世代3様の視点でレイの未来を見つめる。ぶつかりながら皆がそれぞれ家族を想う姿は素敵なカタチでしたよ。

スケボー、フーセンガム、筋トレとクールな男を目指し逸る気持ちが溢れるエル・ファニングの演技はとても熱があり美しかったです。そしてそんな彼を支える母の複雑に揺れる心の機微をナオミ・ワッツは繊細な表情で伝える。まあ母の過去などゴタゴタ展開もあるけどキャスト、映像含めカラッと爽やかな印象が残る映画でした。

さらに二人に負けない存在感を見せるスーザン・サランドン演じるレズビアンお婆ちゃん!彼女の抜けの良さが映画をとても軽やかにしていたし、なんやかんやこの人が一番歳取らないね〜なエネルギーを感じたwまあ地味めな映画ながらス〜ッと入ってくる心地良い映画でした。

まあ日本で一度公開中止になったりアメリカでも一悶着あったり、評価もそんな良くないみたいやけど深みこそないがサラリと観やすく温かい良い映画でした。