フォーカスのみみみのネタバレレビュー・内容・結末

フォーカスの対象は視線か金かそれとも愛か。

【あらすじ】
詐欺師の集団のリーダーを務めるニッキーは、ある日スリの常習犯であるジェスのターゲットにされる。しかし、ニッキーがそれをいとも簡単に交わすことで、ニッキーはジェスのスリの対象から尊敬の対象に変わる。ジェスはニッキーにスリの技術を教えてくれと頼むだけではなく、仲間に入れてくれと頼み始める。ニッキーは最初こそ拒んでいたものの、ジェスのセンスを目の当たりにして仲間として受け入れることに決める。こうしてニッキーとジェスは仲間でありパートナーであり、そして想い合う関係になりつつ、様々なターゲットを相手に詐欺を遂行していく。いつものように、アメフトのスタジアムで金持ちを騙したニッキーとジェスだったが、帰りの車中でジェスはニッキーに理由もなく別れを告げられる。3年の時が経ち、ニッキーはとあるクライアントから依頼を受け、依頼を遂行しようとしていたところ、クライアントとキスをしているジェスを目の当たりにしてしまう。ジェスへの想いを捨てきれていないニッキーだが、このクライアントを裏切ると命はない。ニッキーとジェスの行く末とは…

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【あらすじ】

面白かった。特に最初のリッキーとジェスが出会ってからのテンポ感がめちゃくちゃ良く、世界観への引き込まれ方がすごかった。

完全に視聴者を騙す、という訳ではなく、愛の要素も結構強いのねって思ったのも素直な感想。(ここは好き嫌いの個人差出そう。僕は個人的には良いと思った。ラストも含めて。)
「注意を逸らせば、何でも盗れる」って冒頭にニッキーがジェスに話すシーンがあったので、割とジェスが一方的にニッキーに惹かれるのかなと思ってたけど、展開としては割と逆なのね。(いや、ラストで結局お互い想い合ってたって分かるんだけど。)
でもこのセリフ、最後ニッキーの親父さんがニッキーに言う、「情は命取りになる。この(詐欺の)世界には不要なものだ。盗人には独自のルールがある。お前はそれに外れた。愛を選んだんだ。」ってセリフできっと伏線回収されてるんだと思う。ニッキーもジェスも「お互いに情が湧いている＝愛に注意を逸らした」ことで、盗人という立場を盗られた(＝足を洗った)ってことなんじゃないかなあ(2人がその後どうなったかまでは描かれていないけど。)。2人が今後も盗みのパートナーとしてやっていくという未来もあるとは思うけど、僕は上記を踏まえて完全に足を洗ったと解釈している。

あと、映画終盤までジェスが何度もニッキーに認められたいという姿勢を見せているのに対し、ニッキーは常にそれとなく交わしているんだけど(終盤2人が言い合いをするシーンでもジェスが時計を狙っていたことに対して「たかが時計？」って言っているし、ここでも完全には認めていない印象)、ラストシーンでニッキーが「これからどうすれば・・・」と言ったのに対し、ジェスが「やっていけるわ、任せて、私がいる」と答え、ジェスが腕に盗んできた時計を付けているのを見てニッキーが笑顔を見せて認める姿勢のアンサーを返したのもすごい良かった。これまではどこかニッキーが先を走ってて、後ろをジェスが付いていくといった構図だったんだけど、ここで完全に2人が並んで、認め合い信頼し合うパートナーになったんだなと感じさせられるシーンだった。このシーンも含めて、2人は盗みからは足を洗ったんじゃないかなと個人的には思っている。ガリーガと対峙しているシーンにて、ジェスはニッキーの「たかが時計に？」という質問に対し、「時計を盗むのが私の得意分野だからよ」と回答していて、ラストのシーンはそれをきちんと遂行していることをニッキーが認めたと解釈できるので、お互いの得意不得意を活かして支え合えるとニッキーも確信したんじゃないかなあ、なんて。

あ、ウィル・スミス、顔だけじゃなくて体もめちゃくちゃカッコいいのね。
僕ももっとちゃんと筋トレしよっと。