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アベンジャーズ/エンドゲームのKHのレビュー・感想・評価

4.6
MCU完全制覇の為の大いなる旅路。第22作品目。
『アベンジャーズ ・エンドゲーム』
見させて頂きました。本当に長いようで短い、しかしそれでいて本当に大いなる旅でした。リアルタイムに劇場公開へと足を運んでいた人にしてみればそれはおよそ11年にもなる長き旅とは思いますが、私はそれを2ヶ月あまりで完遂させて頂きました。
遅ればせながらこれでファンの皆様とようやく同じ場所へ立たせて頂く運びとなりました。
(もちろんまだスパイダーマンは残っていますが、とりあえずの区切りとして)

肝心の感想ですが、これに関しては本当に長くなってしまうと思いますのでご了承下さい。おそらくは過去最長を覚悟してます。それだけ歴史が長かった。

また今作を単発の作品として語ることは不可能と言わざるを得ないです。
また、僕は映画の最高点を基本的には4.5としています。それは安易に5.0を出してしまうと、この先その作品以上の作品に出会ってしまった際に、点数の幅がなくなってしまう為、僕の中のルールでその様にさせて頂いてますが、今作はシリーズ全22作品を含めて私の中で最高点にさらに+0.1足して、完全にそれを超えていたと言えます。

今作はなんというか、本当に超超超が付くほどの伏線回収セリフが多く、また本当に今までの大集大成と呼べる内容でした。

あえてネタバレボタンを押さない理由は、この作品をまだ見てないそこの君、ここから先は死ぬほどネタバレが出てくるから見ないで黙ってアイアンマンから借りてきてくれと伝えるためにあえてネタバレボタンを押してません。

なので注意してください。

※これよりネタバレと感想が始まります。



前半パート。
まず冒頭、前作インフィニティ戦では不参加となるバートンと早々に出会えました。またバートンの足にはアントマンワスプの時のスコット同様、GPSが取り付けられており、政府の監視下にて自宅謹慎にある事がわかる。
また、娘に弓矢の指導をしてる事から、おそらく今後、彼女が2代目ホークアイこと『ケイトビショップ』となる事を暗示している。
しかし、ふと目を離すと家族が皆サラサラになってしまう。この演出で既にめっちゃ鳥肌が立つ。
遂にエンドゲームが始まったのだと。

次に、同じくインフィニティ戦後にタイタンに残されたトニーとネビュラだが、残念な事にトニーはこちらが心配になって来るほどガリガリになってしまっていた。
辛うじて生きていた宇宙船を修理して彷徨う事22日が経過している様だ。燃料も食料も尽き、いよいよ自身の最期を悟りポッツにメッセージを残す。
弱々しいトニーの姿に胸が締め付けられる。また二人は時間を潰すために指で紙を弾くフットボールの様なゲームをしているが、この時の練習が後に過去へタイムスリップした時にスコットをデコピンで飛ばす時に生かされていた。
またもう少しこのコンビのやりとりを見ていたかった。おそらく小さい頃から大して遊んだことのなかったネビュラにはこの遊びがめっちゃおもろかったんだと思う。

とうとう眠りにつこうとした時、前作の最後に駆けつけたキャプテンマーベルことキャロルによって救われることとなる。
その救い方だが、やはりパワーバランス崩壊要員らしく数千光年あると言っていた距離を宇宙船ごと地球に素手で運んでくると言った方法に『まぁそらそうだよな』と納得するも、少しだけ笑ってしまった。
帰ってきたトニーはサノスと戦うも何も出来ずに敗北した事を怒り、またその時に近くにいなかったスティーブを非難する。シビルの時に生まれた二人の溝は未だ開いたままとわかる。

その後、居場所を突き止めたサノスを倒し何もかも取り戻そうとトニーを除いたメンバーで農場にいるサノスの元へ。

サノスは再びインフィニティストーンの力を使い、石を破壊した事、もう何もかも取り戻す事は不可能だと告げると、ソーにより首を落とされる。
これは前作で『頭を狙えばよかった』と言われた事への報復だったが、周りは少しだけそれに引いてしまう。でも気持ちはわかる。
あの時は本当に後もう一歩でサノスを倒せたのだ。


中盤パート。
なんとそれから突然5年もの時間が経過してしまう。嘘だろ。5年て、、
しかし、前作アントマンワスプにて量子の世界に行ったまま周りがサラサラになってしまった為に戻ってこられなかったスコットが戻ってくる。スコットは世界に何が起こったか知らないのだ。しかし奇跡的に生存していた娘キャシーに会える。子供の一番可愛い時期の成長を見られないのは親として辛すぎると感じるも、5年間何も出来なかった状況に指した我々の唯一の光明と言える。
量子の世界ではほんの数時間しか経過しておらずそれらを利用すれば過去に戻る事が出来るんじゃなかろうかと、
皆さん大好物、いや、俺が大好物なだけなんたけどまさかのタイムトラベル要素をぶっ込んでくる。5年の間にポッツと田舎へ引っ越し娘モーガンも生まれていたトニーに協力を仰ぐが断られる。トニーはその計画が失敗して再び家族を失うのが怖いのだ。

そこへなんとバナーの理性を獲得した緑の超人ハルクの協力の元、なんとかタイムマシン作成を形にしていくが、ここからは張り詰めた緊張を解くかの様なギャグパートが始まる。それがおもしれーのなんのって、子供たちに写真を求められるハルクとか、バックトゥザフューチャー等のタイムトラベル映画を参考にあーでもないこーでもないとやりとりをするローディ含め一同。
過去を変えれば未来がどーのと一連の流れを面白おかしくやってくれるから、さっきまで鳥肌バンバンだったのが嘘の様な空気感。

かたやトニーはタイムマシンの話が頭から離れずにいる。娘から3000回愛してる等の名台詞までもらい、また過去作では見られなかった、俺は一体どーしたら良いか?をポッツに相談する事で再びヒーローとしてやる気になるトニー。

また新アスガルドへ、ソーを迎えに行ったハルクとロケットだが、ここでとんでもない人物に会える。
酒浸りでブクブクに太りまくった残念なソーだ。これにはマジで笑わせてもらった。ソーはこの後もずっとこのスタイルのままだが、途中でとんでもマジックでムキムキに戻ったりしないのが最高だった。最後までボテ腹のモジャ髭のままだ。岩の友達コーグらとフォートナイトをやっているとか誰が想像出来るか。

しかしここから今作の超がつく神展開。
なんと、今から生き残り全員で、過去へ戻りそれぞれ6つのインフィニティストーンを全て奪ってくるというのだ。

堪らん、マジで想像の斜め上に行きすぎる。とゆーかここからマジで懐かしさ全開とゆーか、フルキャスト過ぎて本当に嬉し泣きが始まる。おまけにそれぞれチームで動くバディ感もたまらない。

トニーとスティーブとスコットは2012年のニューヨークチタウリ戦渦中に、4次元キューブとセプターを狙いに。ここではシリーズ一作目アベンジャーズ のあのグルグルワンカットで全員が映る神シーンをもう一度やってくれるから興奮が最高潮に、
スティーブはウィンターソルジャーよろしくのエレベーターでのヒドラとの戦闘を彷彿とさせると思いきや機転を聞かせて
『ヒドラ万歳』
すっかり騙される懐かしのラムロウ。が、エレベーターを出た直後まさかの過去の自分と戦闘に、
『まだやれるぞ』『わかってる』のやりとりは本当に最高すぎる。


4次元キューブ奪還をまさかの過去ハルクに邪魔されたトニーは1970年に飛ぶ、トニーはそこで親父のハワードと、またスティーブはかつての想い人カーターとも出会える。ダンスの予定を氷漬けになったため実現する事が出来なかったスティーブはじっと彼女を見つめる。
もう何度となく訪れる涙腺崩壊を止めることは不可能。

ハルクは一応に暴れる演技wもほどほどにタイムストーンを取りに、これまた懐かしいエンシェントワン様に会いに行く、どうやらまだストレンジはいない様だ。

アストラル体にされたハルクはストレンジがサノスに自らタイムストーンを渡した事を告げると顔色の変わるエンシェントワン様。
鳥肌。彼女にも見えてない未来がストレンジには見えていたのかと、1400万回未来を見ていた伏線がここで再び張られる。

ソーとロケットはアスガルドへ、ジェーンの体内にあるエーテルを取りに、ここではまだ死ぬ前のソーの母親フリッガと再会できる。コソコソ動いてたが、結局母親に見つかるも、全てを悟る母とソーのやり取りに泣かされる。この後母ちゃん死んじゃうのかよ。。

ネビュラとローディはパワーストーンが入ったオーブを奪いに惑星モラグに、ここでも神曲と共にクイルのあの歌とダンスが見れるが、あの時は結構かっこよかった冒頭のシーンにも関わらず、これを客観的に見てるとなんともダサいことか。前作で戦犯となった男への仕打ちにしては妥当とも思える。
仕舞いにはローディに『あいつはアホなのか?』『えぇアホです』と言われる始末。

バートンとナターシャは最難関のソウルストーン探しにボーミアへ。嫌な予感しかない。案の定懐かしのレッドスカルにどちらか片方が死ぬしかないと言われる。ビックリだったのはここでナターシャが犠牲になったことだ。確か今年上映予定最新作がブラックウィドウだったのでこちとらてっきりバートンが犠牲になると思っていた。
え、続編やらないのか?とか疑問は置いといて、

ネビュラ経由でアベンジャーズのタイム泥棒計画がサノスにだだ漏れになり、サノス陣営も動き出す、ここでは前作でソウルストーンの犠牲になったガモーラに会える。
とうとうサノス陣営が動き出して最終パートへ。

完成したインフィニティストーンのグローブで指パッチンするハルク。その反動で事実上戦線離脱。
バートンの嫁からの電話で世界中の人間が復活した事を知ったのも束の間、
サノスからの絨毯爆撃により大ピンチ。すり替わった過去ネビュラの誘導により大ボスがやってきてしまいました。

アベンジャーズビッグ3ことスティーブ、ソー、トニーがサノスとやり合う。初のソーとトニーのコンビ技も繰り出すが、サノスから絶望のセリフ。
サノスは宇宙の生物を半分にした事で、残った者達の反逆があるのであれば、もう宇宙を一度消滅させもう一度誕生からやり直すと言い出す。やべぇ。ヤバすぎる。
地球を滅ぼす際は悪いけど、徹底的に楽しませてもらう所存だと言い出し出す。
もう怖すぎる。さらにサノスの宇宙船から次々にやってくる軍勢。中にはチタウリの時のでかい魚みたいなのもやってくる。ソーが奪われたストームブレイカーで殺されかけたその時、ムジョルニアがなんとなんと、スティーブの元へ飛んでくる。
これはウルトロンの時の前半のヒドラ壊滅作戦後の打ち上げにて、ムジョルニア持ち上げゲームが始まった時、スティーブだけが少しだけ持ち上げそうになって顔色が変わるソーの伏線回収とでも言うのか、『持てると思ってた』と、たまらねぇ。
さらにサムからの通信。『左失礼』が入る。これは一作目のスティーブがマラソン時に何度もサムに言っていたセリフにより、振り返ると次々に現れるヒーロー達。もう全員来ます。なんたってスーツを着たポッツまでもが参戦する。おまけに我らがワカンダフォーエバーも。
とうとう戦いは最終局面に、そこでスティーブから

『アベンジャーズ アッセンブル』

全面戦争が開始される。インフィニティストーンを奪われまいと、パス回しをしていく。ドイツ空港戦では『知らん』と言われたバートンも、ティ・チャラにしっかりと名前を呼んでもらえる。嬉しい。さらにとうとうスパイダーマンの即死モードが発動。ガモーラと再開するも金的を食うクイル。二度目は命中したらしい。と、ここへ来てありとあらゆる伏線がこの後半でバンバン回収されていくのが楽しすぎる。
トニーはストレンジに、1400万回の未来からやっとこさ一勝をもぎ取った未来にちゃんとなっているか聞くも、それを話すと未来が変わる可能性があると意味深に黙る。サノスの宇宙船から再び爆撃が再開されるも、宇宙から最強の女が登場して敵さんみんな口あんぐりです。
キャロルはほとんどワンパンマンレベルでした。さらにヴィジョンやられてブチギレのワンダが信じられないパワーでサノスを圧倒しだす。
熱すぎる女性陣営たちのヒーローショットも飛び出したところで、遂に奪われるインフィニティストーン。トニーに目配せし、指を立てるストレンジ。
もうこの辺見てる俺息してねぇよ。
サノスから石を奪うトニー。

名台詞の『アイアムアイアンマン』が飛び出し指パッチン。サノスに勝利する。

しかし、その反動でトニーは死んでしまうのだ。おい、マジかよ。おいマジかよ。嘘だろ。。タイムストーンで時間を戻すわけもなく、

そこから本当の最終パートへ。トニーの葬式にアイアンマン3のハリーが来てくれてたのは気がついた時めっちゃ嬉しかった。つかデカくなってた。いやむしろ彼が後の新アイアンマンか?とか思いながら、
ハッピーに何食べたいと聞かれチーズバーガーを所望する娘モーガン。これも一作目のオマージュ。泣ける。

その後、インフィニティストーンを元あった場所へ返すために過去へ一人で行くスティーブ。向こうで何年過ごしてもこっちだと5秒と言われるも、
俺がいない間馬鹿はするなよ。とバッキーに言うスティーブ。
馬鹿がいなきゃできないと返すバッキー。これもキャプテンアメリカ一作目では逆の立場で言われてるセリフ。
もうどこまで考え尽くされてるのか。

帰ってきたスティーブはなんとお爺さんになっていた。石を戻した後、カーターと余生を過ごしたらしい。持っていた盾をサムに託した後、過去でスティーブとカーターがダンスシーンで物語は終わる。
時間にしたら3時間だ。けど、全くと言って良いほど、無駄がないし、こんなにも足らなかった三時間映画は見たことがなかった。3000億点です。

ストーリーを踏まえながらそのとき思った感想をつらつらと書いては見ましたが、実際はこの文章の三倍は言いたい書きたいことがあったが、流石に割愛させてもらう。トニーとピーターのハグとかも言えてなかったし、
あー、とにかくこれを話せる人が欲しい。友達に、
今は正直二人しかいない。一人は嫁だし、ネタバレも出来ないから、このレベルの話ができる人が、そんなことないとは思いつつも、実際俺のように公開順で1から見てる人がどれだけいるのだろうか。これを読む人すべての人と語り合いたいです。

もちろん、間違いなくオススメだし、絶対に人生で一度は経験するべきです。君にどんな予定があろうが、2ヶ月あれば誰だって出来るから、

これだけの登場キャラ、ヒーローを出しているにも関わらず、話がごちゃごちゃにならない作りには脱帽だし、1作品でもコケたら続編も危ぶまれる映画業界で20作以上を作り切ったのはもう今後絶同じ事は出来ないし、奇跡としか言いようがないです。
考えても見てください。日本でジャンプを実写化して、ドラゴンボールとかナルトとかワンピースを単体実写化ですら不可能なのに、それを同じ時系列と舞台でクロスオーバーさせろって言われて、誰に出来ますか?せいぜいジャンプフォース見たいなゲームが関の山です。
つまりは絶対に無理なんです。

なので、もうこんなコンテンツは他に二度と出てこないので絶対に見てください。絶対に、俺の人生を懸けてこれはマジでオススメです。
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