碧

プリデスティネーションの碧のネタバレレビュー・内容・結末

プリデスティネーション(2014年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

派手な演出よりも会話などで進む地味な映画が好きなので、個人的には前半も楽しめました。
ネタバレを見てから見たので驚くことはなく。でもネタバレを見なかったら通り過ぎてた映画でした。タイムパラドックスによって生まれた存在ジェーン。生まれてから死ぬまで、全て過去•未来の自分で完結してしまう、いわばほとんど他者の干渉を受けない孤独な存在です。この特殊な存在であるジェーンを理解し、愛せるのはジェーンだけ。究極の歪な自己愛。閉じた世界が好きな私は、壮大ながらも閉塞的なこの物語がすごくツボでした……。最後のシーン、色々と捉え方はありますが、「お前が恋しいよ」というセリフ(ボイスレコーダーの)のあとのあの決意した目だったので、きっとやっぱり繰り返してしまうのだろうな……と私は解釈しました。老いた後の哀れな姿の悲しさもまた、映画を魅力的にしていると思います。
原作を読みたい。
碧