りょーた

スポットライト 世紀のスクープのりょーたのレビュー・感想・評価

3.6
退屈はしないが盛り上がりに欠ける。

何人ものクソ神父どもが児童に性的虐待を繰り返して、その事実を教会ぐるみで隠蔽したっていうヤバすぎる実話なのに、なぜ盛り上がりに欠けるのか。

映画を観終わって気が付いた。
事件そのものが起こるシーン、つまり「まさに神父が子供にいたずらをしている場面」そういうシーンが一つもなかった。
そのシーンで子供は?神父はどんな顔をしてたんだろう?たぶんイカれた顔。狂気だよね。そんなシーンを映画の入り口に一つでも置いておけば、間違いなく観客はもっと食いついただろう。

それをしなかったのは製作陣のこだわりだと思う。
なぜなら、この映画の焦点は“記者”だからだ。記者は事件の真相を追っていく。初めから真相を知っている記者はいないし、記者が事件そのものを目撃することはない。観客に記者達と同じ目線で映画を追ってもらいたかったからこそ、事件シーンは撮らなかったのだろう。

なんとしてでも事件の真相を暴こうとする記者達の姿勢や情熱。演技も良いからよく伝わった。迫ってくる感じも良かった。でも事件をみせずに事件映画を盛り上げるのは、やっぱり難しいよ。製作のこだわりはあっぱれだけどね。
りょーた

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