天豆てんまめ

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅の天豆てんまめのレビュー・感想・評価

3.9
公開時、当時、中2の長男とレイトショー2D字幕でようやく鑑賞したけどきっとこれは、3DIMAXで観たら、魔法世界の没入感がもっと味わえそうと公開した。

あと、当時、小5の次男が先に観ていて感想が少なかった理由がよくわかった。

完全なる大人向け。製作陣としては、ハリポタシリーズ初期を子供時代に観ていた人達が大人になって、そこをターゲットにした感じだろうか。小学生にはちょっと複雑だし、世界観が大人向けダークかな。

好きな要素としては、やっぱりノーマジ代表ジェイコブを演じたダン・フォグラーの癒しキャラ。

そして色っぽくキュートなクイニーを演じたアリソン・スドル。人の心が読めつつ優しい。その2人の種別(?)を超えたロマンス的要素が一番ツボ。のシーン。心に残る素敵なシーンだ✨

ニュートのキャラクターは物足りない。ただ、後半のエディ・レッドメインの心の傷みの過去が垣間見える辺りから感情移入度UP。アウトサイダーである彼の孤独感もまた共感できた。

長身ヒロイン・ティナ役のキャサリン・ウォーターストンは私的にはあっさり。

一方、存在感たっぷりの魔法省の強きグレイブスを演じたコリン・ファレルがかなり良かった。

ちなみに当初は、魔法動物ネタで2時間もつかしらと思っていたら、ちゃんと人間ドラマに繋がっていたのでよかった。でも、ピンポイントで楽しめたのはやっぱりニフラーとニュートに懐いてたピケット(ボウトラックル)かな。

そしてやっぱり何といっても映像美術が素晴らしい。魔法省の中のセットも美しいし古きニューヨークの街並みの雰囲気に魔法が荒れ狂う感じがまたいい。

世界観がシリアスかつリアルな重厚感があるのはハリポタ後半から引き継いだデイビッド・イエーツの手腕もあろう。

J・K・ローリングが原作だけでなく、脚本も手掛けていて、5部作と予測される今後の伏線をそこかしこに散りばめている感じで(特にダンブルドアのくだりやニュートの英雄の兄とか)今後が期待できた。

それは、J・K・ローリングの頭の中にびっしり書き込まれているのだろう。彼女の頭の中を覗いて観てみたいものだ。