R

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅のRのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

自宅で友人1人と鑑賞。

「ハリー・ポッター」の新シリーズにしてスピンオフ作品。

監督は「ターザン:REBORN」のデヴィッド・イェーツ。

実は「ハリー・ポッター」シリーズの原作は「炎のゴブレット」で止まっているんだけど、今作の原作である「幻の生物とその生息地」は俺自身元々がモンスター大好きっ子なもんで、買って読んでいた。

そして、その原作を基にしたスピンオフが映画化されると聞き、ずっと気になっていて、やっと鑑賞。

結論からいうと下手したら「ハリー・ポッター」シリーズよりも好きかもしれない!!少なくとも不死鳥〜以降のシリーズよりは面白い!!

話は1926年、イギリス。ニューヨークに船で到着したニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン「映画 きかんしゃトーマス 探せ!!失われた海賊船と秘密の宝物」←え?)だったが、トランクから自身が保護していた魔法生物が逃げ出してしまい、「ノー・マジ」でありパン屋志望のジェイコブ(ダン・フォグラー「ベアリー・リーサル」)や元闇祓いのティナ(キャサリン・ウォーターストン「スティーブ・ジョブズ」)と共に捜索を開始するという内容。

舞台が現代ではなく、1926年とあくまでもニュートが現役の頃を舞台としていることで初めは大丈夫なのか?と思ったけど、やはりキャラが魔法使いなだけあってファンタジックな感じは抜群。

それでいて、スピンオフにして最新作でもあるので観る側も世界観を理解した上でハリー・ポッターシリーズのある意味アップデート版として古いのに新しい感覚で観ることができる。

主人公ニュート・スキャマンダーを演じるのは「リリーのすべて」でアカデミー主演男優賞を受賞したエディ・レッドメイン!!

もうその中性的なルックとブルーのヴィンテージコートにキャメルを配色きた重ね着に蝶ネクタイという英国ナイズされた抜群のファッションセンスがたまんねぇ!!

これはモテるわ!!

加えて、内向的な性格で大好きな魔法動物のこととなると目を輝かせてテンションアップというオタク的な側面も持ち合わせていて

もう一度言おう!これはモテるわ!!

あと、事態に巻き込まれながらもニュートの相棒的存在となるジェイコブも太っちょで愛嬌ある感じで瞬く間にみんなに好かれる良いやつ。「ノー・マジ=マグル」ということでファンタスティックな世界での初めての経験の連続で驚くということでもちろんマグルである観客側に1番近い視点を持っているということからも1番感情移入できるキャラにもなっていた。

あと、もう1人、元闇祓いで現在は降格処分を受けたティナも良かった!!個人的に背の高い女性がタイプなので、年齢はいっててもイイ!!特に凛とした態度から不意に笑顔を見せてくれるところがたまらなくキュートだ!!後々、ニュートと良い感じになるところからも今後の2人の展開が見逃せない!!

ハリーたちはホグワーツの同級生3人組だったが、今回は魔法使いにマグル1人というやや変則的な布陣ながらどいつも瞬く間に好きになっちゃうのは流石!

序盤からニュートたちは「エクスペクト・パトローナム!」ほどの必殺魔法的なものではないにしろ魔法はバシバシ使うし、CGの技術も本編よりもまた上がっているので見応えも抜群だった。

それに加えて、今作の肝となるのが、ニュートが保護している魔法動物の面々。

カモノハシっぽくて光るものや金品が大好きな愛嬌抜群のニフラー(ショーウィンドウで固まる姿が可愛い!)、本編では鍵穴を開けたりとニュートの相棒的な存在でもあるグリート…いやボウトラックル、まるでポケモンのように「いでよ!」感抜群で登場するスウィーピング・エヴィル、ハリーがよく使っていた「透明マント」の原材料である体毛を持つデミガイズなどなど…多種多少で、それでいて一体一体が非常に愛くるしい。

個人的にはニュートがジェイコブを連れて、自身が保護している動物たちを匿っているトランクに誘うシーンが最高!!

顔が触手だらけの絶滅動物がいたり、吠えると横隔膜?が膨らんでハリセンボンみたくなるライオンみたいなやつなどさながら魔法動物の動物園のようでもう観ているだけでセンス・オブ・ワンダー!!

そのなかでも一際異彩を放つのが魔法使いが感情を抑圧することで生まれてしまうオブスキュラスという存在。正式には生物ではないのだけど、こいつが後半大きな存在を巻き起こす…!!

正直その被害が前半のコメディタッチからは想像ができないほどの凄惨な被害をだしてしまうからびっくり。

その分、魔法動物たちはあまり出なくなってしまうんだけど、一作目にしてニュート対パーシバル・グレイブス(コリン・ファレル「ロブスター」)というまるでフォースの使った戦いのような超次元の戦いが堪能できる。

今作のキーパーソンであるクリーデンス・ベアボーン(エズラ・ミラー「バットマンVS スーパーマン ジャスティスの誕生」)も後々の展開の布石的な含みも持たせた退場の仕方だったので、続きが気になるわー!!

でも、1番びっくりしたのはハリー・ポッターの宿敵ヴォルデモートに劣らないほどの邪悪な魔法使い、ゲラート・グリンデルバルドを演じたあの俳優!!

まさかのここにきてビッグネーム!!

これは嬉しい驚きだった。最近離婚して年相応の風貌になってしまったけど、それがグリンデルバルドが醸し出す良い意味での邪悪さが際立っていて、ほんの少しの出番ながら終盤のオイシイところをかっさらっていくのは流石!!

今後の布石も十分にジェイコブとティナの妹、クイニー(アリソン・スドル)の雨中での別れのシーンのドラマティックな別れなど、最後まで魅せてくれる。

今後はなんと5作目まで制作が決定しているらしいけど、最後までこの面白さで突っ走って欲しいと思う!

そして、タイトルに「ファンタスティックビースト」とあることでちゃんと魔法動物を絡ませて魔法一辺倒でないニュートだけにしかなし得ない着地の仕方を期待したい!!
R

R