MasaichiYaguchi

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

3.8
魔法動物学者ニュート・スキャマンダーの冒険を描く第二弾はホグワーツやダンブルドア先生も登場して、より「ハリー・ポッター」の世界観が色濃くなる。
そこでは二つの対立軸が浮き彫りにされる。
それはニュートとその兄テセウス、人間界と魔法界、ハリー・ポッターとニュートの恩師ダンブルドアと最強の〝黒い魔法使い〟グリンデンバルド、正と邪、これら対立する夫々には〝大義〟があり、一方的に間違っていると決め付けられない。
前作が〝ファンタビ〟の世界観や主人公ニュート・スキャマンダーの紹介がメインだったとするならば、本作は〝ファンタビ〟が描こうとしている物語が本格的に幕開けしたと言えるのではないかと思う。
物語では、これら対立軸によって主義主張、目指す方向が分かれ、登場人物達も大きく二分されていく。
このシリーズは「ハリー・ポッター」が持っていたダークファンタジーを継承しながら、キュートで様々な特性を持つ魔法動物達とパワーアップ、バリエーションアップした魔法に彩られたニュート・スキャマンダーの青春成長物語なのかもしれない。