かっつ

シン・ゴジラのかっつのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
5.0
【シン・ゴジラ=神殺し=火の鳥≒ジョージ.A.ロメロ→人間賛歌=JOJO】

最近、嫁が一緒に映画を観てくれるようになったので、2017年filmarksを再開&目標:四つ星以上50レビュー!

製作陣の熱をビシビシと感じられる映画、それこそがまさに高得点を叩き出す映画である。そういった意味で、とりあえず単なる怪獣映画ではない「人間批判⇄人間賛歌」をビシビシと感じながら盆の新宿でシッコちびらされた2016の夏の記憶を再開記念レビューとします。

人間とはかくも愚かで弱い存在。ウイルスで脳みそを引きちぎりたくなると思えば、放射能に絶望と恨みを込めてGODをも生み出せる(個人的には博士が産み出したと解釈)。それでも“「任務は遂行する」「部下も守る」「両方」やらなくっちゃあならないってのが「幹部」のつらいところだな”と言いながら、どんな過酷な状況でも生きようとするその姿勢=人間賛歌に、我々人間は感動するようにできているんですよね。

と同時に、我々はいざとなれば神をも殺さんとする貪欲なエゴイズムを背中合わせに持つ。クソみたいなその事実にフタをせず、親鸞の悪人正機説バリに、この罪深さを自覚している人ほど、ゴジラを「可哀想」と感じずにはいられないはず。この人間の業=罪悪感には辟易しつつも、製作者の二律背反性の描き方のうまさに失禁。火の鳥とナウシカを足して二で割った感。

現実のアイロニー&パロディとして、人間批判⇄人間賛歌を描いた秀逸な映画でした。ハリウッドゴジラ(レジェンダリー渡辺謙ゴジラ)を作ったヤツらはよく反省しろ。なんだよムトーってバカじゃねーの。とりあえずvs.ビオランテ見てこいよ。

(原発が吹き飛んでも南海トラフがきてもミサイルが飛んできても困難に立ち向かい生き抜く)覚悟はいいか?

オレはできてる
かっつ

かっつ