emily

インスタント沼のemilyのレビュー・感想・評価

インスタント沼(2009年製作の映画)
3.3
ハナメは出版社をやめ、人生やり直そうと這い上がろうとしてるところに、自分の父親のことを記された手紙を見つける。母親は河童が居ると言い張り、それをハナメに見せようと探しに行ったところ池に落ち昏睡状態に。ハナメは父親を訪ねてみると、自分を”電球”と名乗るしがない骨董屋のおじさんだった。徐々に電球に惹かれていき、自らも骨董品屋をはじめることに・・そうして本当に自分に大切なものに気づき奇跡がおこる。

まず三木さんの作品である。ユーモアがユーモアを生んで、こんな小さな出来事も全く違う方向へ話が進む。
そうして変な歌があったり、フレーズがあったり、彼にしか出せない世界観が私は大好きで、見終わった後はいつも
笑顔になって、明日からも頑張りますか~って気分にしてくれる。

今作はユーモアの展開の面では個人的にはとにかく詰め込みました感があって、少しやりすぎ感を感じた。
ただストーリーの展開はやはり何でもないところから湧き出てきて、最後にはまさに三木ワールドの沼にどっぷりつかる感じ。

ハナメが大事にしてる釘。その釘に価値を見出せるかで、友達になれるか決めている。まっすぐなものが正しいわけでもない。高いものが素晴らしいわけでない。人生なんて人それぞれで、ものの価値も人それぞれ。要はそれを自分がどう思うかが大事。はたからみたらくだらない人生でも、楽しんだもんがち。

くだらないことに一生懸命になりたくなる映画。
とりあえず蛇口をひねるところからみよう!
emily

emily