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無垢の祈りのdadaのレビュー・感想・評価

無垢の祈り(2015年製作の映画)
4.1
ヤバいのを観てしまった。いい年して稚拙な表現かも知れないけれど、こういう時はやっぱりヤバい、と表現するのが正しい気がする。

ラストシーンの衝撃はここ最近体感したことがないもので、頭に血が上ってじんじんするのを感じながらエンドロールを迎えました。

正に無垢の祈り。

舞台は川崎の工場地帯。私も川崎市民(生粋の川崎からは程遠いのでリアル川崎とは言えない)だからちょっと興味が湧いたとか、工場地帯の夜景が綺麗だな、なんていう薄い淡い思いはオープニングで潰されます、微妙に不規則なコンクリート音に。
義父からの虐待、学校でのいじめ、一縷の望みの母は宗教にすがり受け止めてくれない。もちろんこれは映画だけど、現実のニュースで度々聞く話もこんな状況だよな、間違いなく同じような境遇の子供がいるという推測が映画にリアリティを与える。もうそうなると人形をフミと見せて虐待するシーンは悍まし過ぎる。
そんな布石を踏みながらのクライマックスは、マジでヤバいです。

少しでも似た境遇の子供が少なくなることを祈るばかりです。
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