逃げるし恥だし役立たず

ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューションの逃げるし恥だし役立たずのレビュー・感想・評価

3.0
レジスタンスの象徴的存在となったカットニスが独裁国家パネムのスノー大統領との最終決戦に挑むサバイバルアクション。本作は三部作の完結編二部作の後編。
独裁国家パネムの首都キャピトルを舞台にスノー大統領(ドナルド・サザーランド)とカットニス(ジェニファー・ローレンス)をはじめとするゲイル(リアム・ヘムズワース)やフィニック(サム・クラフリン)やピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)ら反乱軍との最終決戦となる完結編も、腰の重いストーリー展開とベクトルが定まらない構成は相変わらずで、壮大なシリーズはおおよそ感動とは程遠い中途半端な印象を残して実に呆気なく完結してしまう。流石に四作目ともなれば雑で拙い人物描写にも概ね共感が出来て、首都キャピトルを舞台にしたハンガーゲームさながらの戦闘シーンもトラップやホログラム等の小道具が効いていて面白いのだが、政治的な駆引きが優先して見せ場のアクションが中途半端に終わってしまう。最終決戦の行方も政治的な駆引きもスノー大統領の口頭での説明のみと素気なく、ピータかゲイルかの恋愛感情すらも其れ程深く描かれない。妹を守るために始まった物語が妹を失って終息する展開や、二人が穏やかな生活を過ごしていくラストは個人的に気に入っているのだが、冗長かつ凡庸な物語に付き合った対価にしては非常に物足りない内容。
何年後かのリメイクはドラマ作品でお願いします…たぶん観ないケドね