ももも

グレイテスト・ショーマンのももものネタバレレビュー・内容・結末

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

期待はずれだった。

①時代背景が見えない
せめて最初のシーンで年号ぐらい出してくれないと、セットや衣装で昔の話だっていうのは分かるけど、マイノリティや白人以外の人たちがアメリカでどれだけ虐げられていた時代なのかがわからない。場所も出ていないから中盤でやっとニューヨークだって分かったし、序盤からもう混乱。

②サーカスというテーマ
アメリカのトップが差別的な意思表示をしまくっている中でのこのテーマ。開き直ってるのかしら。
マイノリティな彼らの体のユニークさを利用して客を笑わせてビジネスをしようっていうサーカスの考え方が私は嫌い。動物もたくさん出てきて、テロップではサーカスからの協力とあったけど、あの動物たちももしかして虐待を受けながら調教されていると思うと胸が痛む。
「最後は家族のもとに戻ってほっこり」を描きたいならほかのテーマもあったでしょ。あの奥さんもよくあの旦那にいつまでもついていけたよな。
結局最後まで差別はなくならないし、サーカスのメンバーたちは家族になれてよかったけどそれってちょっと自己満じゃない?

地元のおじさんたちも「フリークは出てけ!」て言いまくってたけどそこの終着点もなく...最後は劇場が焼けて終わりっていう。

③ありがちなシーン
娘たちの誕生日にあげた灯も綺麗だったけどただあのシーンをやりたかった感満載だし、最後の海のシーンなんて海である必要1ミリもなかったですよね。夕日バックのキスシーン撮りたかっただけでしょ!
歌のシーンもMV感満載、、、
なんのためにこの映画作ったの?と思ってしまった。

④カット割りもこだわり感じず...
ララランドと比較した私が悪い!実際にララランドと同じスタッフだったのは作詞家さんだけだったわけですもんね!でも印象に残るカット一個もなかったです。
歌手のお姉さんがコンサートホールで歌うシーンもアフレコ感満載。せっかくうまいのに感動せず。

⑤でも歌唱力はやっぱりすばらしかったです。
やっぱりヒュー・ジャックマンは安定の歌唱力。ザック・エフロンもハイスクールミュージカルの時よりだいぶ老けてたけど綺麗な歌声でした。
ただ最近流行りの音楽感もすごかったなぁ...全然楽しめず。

またララランドと比較して申し訳ないけれども、ジャズを基調にした音楽が最高だったララランドには、アメリカへの移民たちがジャズでコミュニケーションをとっていたということ、またジャズが絶滅しそうだというメッセージがしっかり込められていたわけです。
グレイティストショーマンは時代背景にマッチしない音楽でしたし、しかも(しつこいようで悪いですが)サーカスという、「普通じゃない」人や動物をネタにしたようなエンターテイメントの人気をまたも促すようなことをしてしまっているわけで.........本当に残念です。

もう見ません。
ももも

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