April01

ネオン・デーモンのApril01のレビュー・感想・評価

ネオン・デーモン(2016年製作の映画)
3.5
無垢であること、無防備であること、餌食にされることを描いた作品と感じた。
「ラ・ラ・ランド」でエマ・ストーンが演じた夢追う女性の裏ストーリーのようでもある。
エル・ファニング演じる主人公が体現する「若さ」というものはとても美しく魅力的だけれど、一方とても頼りなく儚いもの。
若さゆえに自分の魅力に気づくや否や、自分自身も自己愛の囚われ人=盲目になってしまう。
好きなシーンは、ネットで知り合ったというお互い素性もよくわからない相手とドライブに行く場面。
何が好きかって、この女子さん、キャミソールワンピースだけヒラッと見にまとって車に乗り込む、とても身軽!ハンドバッグとか手荷物ない。
それが若さだな~と。化粧直しアイテムも緊急時の女子的アイテムも何もない。たぶんお金も持ってない。何も持たないほど相手を信用しちゃってる、というか無防備。
なのに親密なステップに進むってわけでもない。
その軽いルーズな関係が本当に若さだなって思えて、あんな風に深く考えずに何も持たないでついていけるような無垢な心を持っていたのはいつだろう、てかそんな時期は自分にあったけ・・・と遠い目になった。
April01

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